山形教育用品株式会社 - 豊かな郷土山形を愛する子どもたちのすこやかな成長を願っています。

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2008年11月04日

文字・活字文化の日

27日は、文字・活字文化の日でした。「活字離れに待ったをかける」として、12条からなる文字・活字文化振興法が、2005年7月にできました。その第11条に、「国民の間に広く文字・活字文化についての関心と理解を深めるようにするため、文字・活字文化の日を設ける」とあるのです。

昔から、読書週間はありました。10月27日から2週間でした。「週間」なのに、なんで2週間なんだ、などと思ったものです。その読書週間の初日を、文字・活字文化の日と定めたのですね。先の、「文字・活字文化振興法」の第1条に、その趣旨があります。

「文字・活字文化が、人類が長い歴史の中で蓄積してきた知識及び知恵の継承及び向上、豊かな人間性の涵養並びに健全な民主主義の発達に欠くことのできないものであることにかんがみ、文字・活字文化の振興に関する基本理念を定め、並びに国及び地方公共団体の責務を明らかにする」とあります。

全くその通りであり、とてもよい日をつくったものだ、さすがだなあと思います。「国及び地方公共団体の責務」が明らかになり、十分に予算措置をし、国民、特に、子どもたちが文字・活字文化を享受できる具体的施策が展開されることと思います。

YBC読書感想文コンクールは昭和43年に始められ、当社も昭和46年、第4回コンクールから加わり、今年で41回を数えております。このコンクールについて、当社の広報誌「教育フロンティア」33号に次のようにあります。

「子どもたちによりよい本を読ませたい、良書を広くすすめ感想文を書かせることで、真に読書に親しむ習慣をつけさせたいという思いから始めた読書運動」であり、「指定図書としては、中央から出版されたものだけではなく、県内在住の書き手による本も選ばれました」「その意味では、読み手と書き手の両方を育成する教育文化運動である」とあります。

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子どもたちによりよい本を届けたいと、私たちは、子どもたちや先生方に直接手にとって本を見ていただき、選んでいただくよう、春には図書展示会を行っております。秋には、YBCさんと一緒に、『本の森たんけん』読書感想・体験文募集を行っております。

『本の森たんけん』、今年もたくさんのご応募をいただきました。ありがとうございました。本を読んで、しっかり考えて、心に響く感想文、体験文を書いていただきました。山形県の子どもたちの鋭い感性と豊かな知性を読ませていただき、うれしい限りです。

当社ホームページで、個人賞、学校賞の発表をしております。受賞されたみなさま、おめでとうございます。表彰式は11月8日(土)です。

2008年11月10日

金のトランペット吹きならせ

会議で広島に行って来ました。夕方、時間が空いたので、平和記念公園に行きました。この時刻なのに、公園にはたくさんの修学旅行の生徒がいました。ひとかたまりに集まって、ボランティアの方でしょうか、そのお話を、一生懸命聞いていました。

原爆ドームの前の木陰では、小学生の一団が、学習を終えて、「ありがとうございました」と挨拶をしたところでした。立ち上がりながら、ほっとしたように顔をゆるませて、それでも子どもたちは無言でした。

原爆死没者慰霊碑の前は、いくつもの人だかりで、正面で手を合わせる順番は、ずっと後のようでした。ふと見ると平和祈念像と書かれた碑。三日月に母と子。そのかたわらに、『平和祈念像に寄せて』の詩。

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 天心の三日月の上に
 幻でない母と子の像
 これこそ永遠の平和の
 象徴
 童子よ母の愛につつまれて
 金のトランペット吹きならせ
 天にも地にも透明な
 平和の調べを吹きおくれ
 どんな未来がこようとも
 頬っぺいっぱいふくらまし
 no more Hiroshimaの
 金のトランペット吹き
 鳴らせ

詩のあとに、「1978年8月 草野心平」。今から30年前、詩人はこの像を見つめ、日本を見つめ、世界を見つめ、永遠の平和を確信したに違いありません。慈愛深い母が世界中にいて、金のトランペットを吹きならす子どもたちが世界中にいることを。

ビデオカメラを手にした英語を話す5人の人たちに続いて、やっと私も、慰霊碑とその間にぴっちりおさまる原爆ドームに手を合わせることができました。顔を上げたとたん、高校生の一団に押し出されてその場を離れ、資料館のながれにのったのでした。

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資料館でも、子どもたちは真剣です。展示物を見つめ、口に手を当てたまま動かない女子生徒たち。通路を、なにやら楽しそうに話していた男子生徒たちも、ひとたび展示室に入るや顔つきが違ってきます。

5時も過ぎて、平和大通りの並木道を歩きながら、詩人が思ったとおり、永遠の平和はきっとくると思いました。この子どもたちは、母の愛につつまれて、本当に、しっかり、そして、さわやかに、金のトランペットを吹き鳴らすに違いないと。

2008年11月13日

PH63年

通勤の車中で、武田鉄矢の番組を聞いていることは前にも書きました。今朝の「三枚おろし」は、「ips細胞」でありますが、「PH」という年号の話がありました。「PH」とは、ポスト・ヒロシマの略です。

『ips細胞』という本の著者、八代嘉美さんが、その本の中で使っているそうです。この本は是非読んでみたいと思いますが、今日のところは、「PH」をインターネットで調べることにしました。

「PH」を提唱したのは、ハンガリー出身の作家、思想家、アーサー・ケストラーという人のようです。「人類が『種としての絶滅』を予感しながら生きて行かねばならなくなった1945年8月6日、人類史上初の原子爆弾が広島上空で太陽をしのぐ閃光を放った日を、人類にとって最も重要な日と位置づけ、この年をPH元年とするものです。」(未来幻想 2007-09-12)

今は西暦というか、キリスト誕生の日を原点とするキリスト教暦(AD)が一般的ではありますが、その意味で言えば、仏教暦やイスラム教暦でもよいわけです。日本のように元号を用いる国もあります。いっそ、人類にとって忘れてはいけない日ということで、全世界的に、1945年をPH元年とするという考え方です。

広島の平和公園一帯には60ちかくものいろいろな碑がありました。原爆で亡くなった多くの子どもたちの霊を慰める原爆の子の像には、「これはぼくらの叫びです これは私たちの祈りです 世界に平和をきずくための」という碑文がありました。

ローマ法王平和アピール碑には、「戦争は人間のしわざです。戦争は人間の生命を奪います。戦争は死そのものです。過去を振り返ることは、将来に対する責任をになうことです。ヒロシマを考えることは、核戦争を拒否することです。ヒロシマを考えることは、平和に対して責任を取ることです」の言葉。

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そうなのです、すべての碑文が訴えていることは、そして、私たちすべての人類が訴えることは、あの詩人がうたった、「どんな未来がこようとも、頬っぺいっぱいふくらまし、no more Hiroshimaの、金のトランペット吹き鳴らせ」なのです。

『ips細胞』の著者、八代さんは、これまでは、人類の命を奪う「核戦争の核」の時代であり、PH元年からは、人間の命を再生する「ips細胞の核」の時代と言っているそうです。PH元年、1945年をこう捉えると、未来に光が見えてきます。

沖縄や広島で、平和学習に真剣に取り組む若者に出会いました。心を込めて指導する先生方に会いました。その若い人たちが、これからの日本を、そして世界をつくるのです。これからは、ADではなくて、PHを使いましょう。今年はPH63年です。

そうです。私は1945年、PH元年生まれなのです。

2008年11月19日

ナラティブ・ベイスト

F小学校の公開研究会に行って来ました。この学校は、「子どものストーリー」を大事にして授業づくりをしています。以前、北京オリンピックのところで、山形の学校は一人一人の「子どもの物語」をとても大事にしていると書きました。このことと同じです。

2年生の国語の授業。「思ったことを書きためて、自分の本を作ろう」という作文の単元。
書く題材を選ぶときに大切なことを話し合う学習。A君は、「2行くらい書けたけど、そこでなやんでしまいました」と言います。そのA君に、子どもたちの質問が続きます。

「どうしてなやんだの?」「思い出せなかったの」「何のことで?」「なかよし給食のことで」「その、何でなやんだの?」「なかよし給食をなんで好きなのか、わかんなくなった」(なかよし給食のことをなぜ選んだか分からなくなった、の意味)「はじめは、なんですきだったの?」「なかよし給食は、2週間に1回だから」

「なかよし給食」のことを書き出したけれど、続きが書けなくなり、悩んでしまったA君ですが、その悩みを、2年生では、自分で客観視できません。それで、友達がA君に質問するという活動を取り入れた、とてもおもしろい授業でした。

この活動のねらいは、書き続けることができなくなった自分の心の動きをたどることであり、まさに、「なかよし給食」のことを書く自分のストーリーを描くことにあります。A君は、友達に質問してもらいながら、自分のストーリーを描きますが、質問する子どもたちも、質問しながら、A君のストーリーを描いています。

つまり、この学習を通して、A君も、そして質問する子どもたちも、同じストーリー(といっても、一人一人違いはあるのですが)を描きながら、ストーリーの描き方を学んでいます。A君のなやみをもとに、ストーリーの描き方を学び、自分のなやみから、自分のストーリーを描いていくことができるようにしようと、指導者は考えているのです。

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学習指導に、「ストーリー」という考え方を取り入れたものとして、J・S・ブルーナーの『教育という文化』(岩波書店)があります。ブルーナーはこの中で、「ナラティブ」という言葉を用いて、「ストーリー」「物語」を大切にした未来の教育を提案しています。

J・S・ブルーナーといえば、1963年、『教育の過程』で私たちに大きな衝撃を与えた、あこがれの心理学者でした。その彼が、実はとうの昔に現役引退と思っていたのに、これはまた、大きな衝撃をもって、元気に再登場。それが、この「ナラティブ」だったのです。

「ストーリー」といったり「物語」といったり、「ナラティブ」の考え方は教育のみならず、医学、カウンセリングなど、幅広く用いられており、ビジネス誌にも「ナラティブ」が登場するようになりました。

医学の世界では、「ナラティブ・ベイスト・メディシン」として、一人一人の患者のナラティブを大切にした医療が行われ始めました。山形の教育も「ナラティブ・ベイスト」です。政治の世界も、「ナラティブ・ベイスト」であってほしいものです。

2008年11月25日

神は細部に宿る(God is in the details)

ひと月も前になりますが、静岡に出張した帰りの夕方、駅で朝日新聞を買ったら、なんと夕刊でした。静岡では全国紙の夕刊があるんだと、妙な感心をしたあと、改めて、全国紙の夕刊のない山形は「地方」なのだと、これも妙な落胆をしました。

その夕刊に、偶然なのでしょうが、「神は細部に宿る」が2つの記事に載っていました。1つは、「ニッポン人脈記」、「おーい寅さん⑩ 煮っころがしに神は宿る」です。山田洋次監督のもとに集まるスタッフの一人、小道具係だった露木幸次氏の話。

「『寅さんの好物のイモの煮っころがし、あれはいつも僕が作っていた。俳優さんが食べたときに、あ、うまい、という味、食堂で作らせてもどうしても出なかったから』。露木の母は煮っころがしが得意。その味を舌が覚えていた。寅さんの手土産は東京駅地下の名店街で選ぶ。山田のこまやかな注文に忠実にこたえた。神は細部に宿る。それは裏方のプライドでもあった」

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もう1つは「記者風伝」、「疋田桂一郎 その八」。疋田桂一郎は、朝日新聞を代表する記者、朝日新聞の文体を作った記者といわれている、その風伝。

「『細部こそが大事』という態度は、どんなときも変わらなかった。例えば、『色とりどりの車両が基地へ入っていった』などという文章を書くと、『何色と何色だったか』とただされるのだった。記者は確かめるためにもう一度基地へ戻り、門の脇に一日立ち尽くさなければならなかった」

「神は細部に宿る(God is in the details)」は、ドイツの建築家、ミース・ファンデル・ローエが好んで使い、有名になった言葉だそうです。

東京都中野区教育委員会のHP、その中の教育長さんのメッセージに、「すばらしい芸術作品や良い仕事は細かいところをきちんと仕上げており、こだわったディテールこそが作品の本質を決定する。何ごとも細部まで心をこめて行わなければならないというような意味だと思いますが、何かもっと深い意味が隠されているような気がして個人的に大変好きな言葉です」とありました。

私も、教育ということ、そして授業、子どもの成長にかかわる教師の活動は、つとめて「神は細部に宿る(God is in the details)」であると、ずっと考えていました。子どもとのコミュニケーションの中で、細部、ディテールにこだわらない教師は罪です。

それは、細部、ディテールにこだわらない子どもをつくるからです。「なやんでしまいました」と中途半端ないい方をしたとき、A君の学級の子どもたちはそれを許しませんでした。抽象的な言葉、曖昧な言葉をそのままにしない、「神は細部に宿る」教室だったのです。

細部、ディテールは市町村にまかせるという施策が問題になっています。「神は細部に宿る(God is in the details)」は、A君の学級のように、山形では、子どもたちも分かっていることなのになあ。

2008年11月28日

地方発送承ります

全国紙と「地方」のことを書いていたら、ある小咄を思い出しました。とある祝賀会でのM氏の小咄。

山形の駅前の土産物屋に干し柿が並び、ふと見ると、入り口のガラス戸に、「地方発送承ります」の貼り紙。「おやじ、今なら、『地方』は、どこだ?」「今、地方は、ほとんど東京だ」「では、中央はどこだ?」「山形だ」

今年も、干し柿の話題が新聞やテレビ、ラジオで取り上げられる季節になりました。今はつるした柿を寒風にさらし、乾燥させているころです。もうすぐ、白粉をふいて、駅前に並ぶでしょう。

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上山のN2小学校に勤めていた頃のことです。学校で、親子行事の干し柿作りが行われました。包丁や果物ナイフで皮をむく子どももいましたが、ほとんどの子どもは、栓抜きのような変な形のもので、回転する柿の皮を、あっという間にむいていくのです。

この皮むき機、挑戦してみましたけれど、それはそれは難しく、柿が空中に飛んでいったり、逆に栓抜きがはね上げられて顔に当たりそうになったりと、危険このうえありません。この地区の子どもたちは、それだけ、この仕事というかお手伝いを、しょっちゅうしているのです。

柿の実は、前もって、T字のような枝をへたにつけておきます。皮をむき終わると、このT字を縄目にくぐして落ちないようにし、縄につけていきます。1本の縄に10個くらい、それを教室の窓の外につるしました。

N地区は、蔵王山の西側にあります。蔵王おろしが吹きつけ、つるした柿は甘みを増していきます。干し柿づくりのことも忘れてしまった2学期の終わり頃、2人の子どもがやってきて、「教頭先生、どうぞ!」。きれいにラッピングされた2個の干し柿をいただきました。

N地区もそうですが、上山は干し柿の名産地です。12日の山形新聞、「干し柿づくりがピーク 産地の上山にだいだい色のカーテン」、「干し柿の『カーテン』見ごろ、山形県上山市」は、19日付け産経新聞。この「干し柿のカーテン」を見に、私は毎年、N地区を訪れるのです。

関根地区の紅柿でつくる干し柿は特に有名で、贈答用として、まさに東京に、地方発送されます。この時期、干し柿とともに、ラ・フランスとリンゴも、地方発送されます。ラ・フランスは、果物の女王だそうです。「フジ」はリンゴの王様だそうです。

山形は果物王国、果物においては、そうです、中央なのです。まてよ、そういえば、米もうまい、酒もうまい、食べ物は「中央」。あんなに映画に登場する、美しい風景、景観があり、自然豊かで、それも「中央」。なあんだ、山形は「中央」じゃないか、東京が地方で。

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