社長ブログ

月山はきれいだ!

2007.12.19

昨日、今日と、月山がとてもきれいに見えています。あんまりきれいなので、今日はカメラを準備してきたのです。格好の場所がありました。内緒で教えますが、済生病院の駐車場です。目の前に広がるたんぼの向こうに、月山が見事に見えます。
この時期、空気が澄んで、遠くの山々がくっきりと見えます。月山も、もう麓まで雪をかぶって、ゆるやかな美しい曲線を見せています。インターネットでは、「月山、標高1984m、楯状火山」と出てきますが、私が知っている月山は、「標高1980m、アスピーテ式火山」です。知識というものは、かわるものなのです。
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山岳信仰の山として、昔は、15歳になると、元服の儀式の一つとして、月山登山が行われたそうです。その名残なのか、私が勤めておりましたある学校では、毎年、月山登山をしていました。6年の主任をしていましたある年、登山の前日から猛烈な雨が降り、これは中止かというような朝、やっと小降りになりました。天気予報ではこれから晴れるかもしれないという一縷ののぞみにすがって、「月山登山に出発!月山は行くと晴れ!」と大きな声であいさつをしました。その当時、月山は1980m(イクトハレ)だったのです。そして、登山は見事に晴れた青空の下で行われたのでした。
月山は、昔からアスピーテ式火山という名前で覚えてきました。中学校だったのか、高校だったのか忘れてしまいましたが、火山には、コニーデ式火山、トロイデ式火山、アスピーテ式火山がある、それぞれこのような形ということで、コニーデ式火山は富士山や鳥海山、トロイデ式火山は昭和新山、アスピーテ式火山は月山、と覚えたものでした。
ところが、です、なんと、今はこの横文字のアスピーテなどの言葉は使わないのだそうです。コニーデ式火山は成層火山、トロイデ式火山は鐘状(しょうじょう)火山、アスピーテ式火山は楯状火山というのだそうです。せっかく覚えていた私の火山についての大事な知識をどうしてくれるのだ、どうして使わないのだ、誰が決めたのだ、などと息巻いてみてもしかたがありません。形からの名付けより、形とでき方をも考えた名付けがよいとする学会によるとか。
夕日に染まる月山を撮りたくて、済生病院の駐車場に車をとめて、刻々とかわる月山を眺めていました。残念ながら、今日は夕日に染まる前に、雲に隠れてしまったようです。自然(事実・事象)はかわらないけれど、それについての知識は変わるのですね。知識って、いつまでたっても、事実を示すことはないのかもしれません。

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