社長ブログ

星空に夢を育む

2009.01.27

教材研究は、このように、人との出会いも生み出すような、楽しい仕事なのだということを申し上げたいわけですが、ずいぶん『ラクダイ横丁』からそれてしまいました。『ラクダイ横丁』の教材研究は、次に、オリオン座にうつりました。
いまのように、インターネットという便利なものがあれば楽なのですが、当時は、本を読むか、人に聞くかしか、方法はありません。この物語の主題に結びつく「オリオン」「三つ星」「500光年」は調べておかなければなりません。
冬の星座オリオンは、二つの台形を重ねた鼓のような形に見えます。上の台形は逆さまになっていますが、その左上の頂点が1等星のベテルギウス、下の台形の右下の頂点がこれも1等星のリゲルです。台形の重なりの部分が三つ星です。
昔の人はこの2つの台形の頂点からさらに星をつないで、巨人オリオンを見ました。三つ星はオリオンのベルトであり、ベテルギウスからは上に振りかざした棍棒を、そして左肩、ベラトリクスからは左手に持つ大きな楯を見たのです。リゲルは左足。
乱暴者のこの巨人、サソリの毒に殺されて、この二つ、オリオンもさそりも、ともに天に上げられ、正座となりました。オリオンが天空高く楯を突き出し、棍棒を振り上げるとき、東の空からサソリが上り、それに追われるように、オリオンは西の空に逃げていくのです。
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昔の人って、本当に夢がありますね。というより、人間は、昔も今も、星を見るのは大好きなのです。当社では、『太陽・月・星のこよみ』を販売しています。「財団法人 国際文化交友会 月光天文台」というところで出しているカレンダーです。
これがとびきりおもしろいのです。学校にも、理科室に掲示するのでしょうか、よくお買い求めいただきます。そのほか、毎年ご購入いただく方もおります。1,300円という値段のカレンダーなのに、やはり好きな人がたくさんいるのですね。
カレンダーの1日ごとに、祝祭日、旧暦、干支、九星、六曜、月の出入り、満月、新月、上弦、下弦などの月名、月齢、月の形の図、そして、天文事象、世界の記念日、行事と、1日、4㎝×5㎝のなかに盛りだくさんに書き込まれているのです。
表紙を1枚めくってはぎ取ると、その裏は「天気表・生物季節」になっており、1年間の天気と生物記録を書き込むことができるようになっています。これを貼っておき、丸に十の字に天気を書き込みます。1年間の天気表ができあがるのです。
このカレンダー、子どもたちにもたくさんお届けしているのですが、子どもたちが宇宙の神秘に酔いしれて、将来の大きな夢を育むことができたら、うれしいですね。

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