社長ブログ

十年一昔

2012.12.19

今年を表す文字が「金」だそうですね。ノーベル賞を受賞された山中教授が首にかけたメダルは、もちろん金色でした。でも、メダル以上に輝いていたのは、TV画面を通して伝わってくる先生の誠実なお人柄。こちらの気持ちも明るく軽やかになりました。本当におめでとうございました。
先日、自宅の部屋整理をしていて、10年前の自分のしゃべくり原稿を見つけ、読んでドキッとしました。その一部の抜き書きです。
『………最近、ある機関が日本についての予測をしました。私達にとって大変心配なものです。それによると、このままいくと近い将来、日本は経済国家としては世界第3位に転落し、今までアジア地域で最も豊かな国だったのが、そうではなくなってしまう、というのです。しかも、経済的にどうだだけでなく、今後世界の中で日本の発言力は弱まり、諸外国から尊敬もされなければ注目もされない、安全でもない、そういう国になるというのです。これはあくまでも、このままにしていれば、という前提付きですが。………』
ある機関がOECDだったのかどこだったのか、関連資料は無くしてしまいましたが、10年前にこんな予測がされていたということを、改めて思い出しました。
2002年(平成14年)といえば、「ゆとり教育」の実質的な開始とされる学習指導要領(小中)が施行された年です。(「ゆとり」云々は、1980年の頃から始まってはいますが…。)完全学校週五日制、総合的な学習の時間、学習内容及び授業時数の削減、などが正式に始まったのでした。ところが間もなくして、それこそ間もなく、「学力低下問題」が大々的に議論されて軌道修正が行われ、昨年から今年にかけて「ゆとり教育」は終焉を迎えたとされるわけです。
この10年間に、学校教育においても大きな変化(戸惑いともいえるかもしれませんが)があっただけでなく、前述の予測が外れてもいなかったという紛れもない現実。予測のすべてが当たったりしないようにせねばならない、とドキドキしてしまいます。(私が心配してどうなるものではないですけれど…。)
でも、楽観的に考えてもいいのかもしれません。一昨日の土曜日早朝も、学校での学習会へ急ぐ沢山の高校生に会えましたし、部活動に向かう中学生と朝の挨拶ができました。今朝も小走りに登校するいつもの小学生が笑顔を見せてくれました。
皆さんは毎日を誠実に生きている現代版の「金の卵」です。これから10年ぐらい経てば、社会を支えてくれる重要な存在に間違いなくなってくれてると思えます。金の卵さん、来年も健やかに育ってください。(平24.12.19)
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