社長ブログ

読書と学力

2014.11.20

近くの公園の沼に浮かんでいるカモの数がだいぶ増えてきています。朝の冷え込みも厳しくなり、お日様が雲間から顔をのぞかせてくれると、ほっとするこの頃です。
先月末、中学校の公開研究会を参観する機会がありました。目を見張ったのは自然光をふんだんに取り入れた明るい校舎と、ICT環境の整った最新設計の教室でした。そして、ゆったりとした廊下はみんなの憩いの場としても使えるようで、人に優しい造りになっていると印象づけられました。
以前、ある校長先生が、「校舎を誉められてもちっとも嬉しくない」と話されていましたが、でも実際、すばらしい校舎でした。
ところが、もっともっとすばらしいものを見ることができました。それは、“上級生の姿”です。授業中の熱心さ、穏やかな言葉遣い、行動の規律など、学年が上がるにつれて、成長の足跡が伺えました。特に、道徳や体育の授業では、「この上級生を見て毎日を送っている下級生は幸せだな」、と考えたほどでした。
ほかにも沢山の授業風景を見せていただきました。「“学校の良さ”は児童生徒を見れば分かる。特に上級生を見れば一目瞭然だ」。そんなふうに言う方もいらっしゃいます。そうした観点でその学校の“今”を見せていただき、「とても輝いている。すばらしい生徒の皆さんと出会うことができて良かった」、と私は思いました。
YBC読書感想“本の森たんけん”の表彰式が先日行われました。その昔、読書感想文の宿題を最も苦手としていた私。その私が、晴れの舞台で賞状をお渡しするのは身の程知らずと分かっていながら、役目を務めさせていただきました。受賞した皆さんを間近で見ていると、“理知的”の形容が当てはまるように思えました。
DSC09481%20%28240x159%29.jpg思考力・判断力・表現力を備えているように見える皆さんは、もともとそうした力を備えていたから優れた感想文を書けるのか、はたまた、たくさん本を読んだから力がついたのか、私には、後者のように思えました。
国立教育政策研究所でまとめた『26年度全国学力・学習状況調査の結果』に、興味深い内容をみつけました。“児童生徒の学習・生活習慣と学力との関係”での記述(抄)です。
『次の児童生徒ほど、教科の平均正答率が高い傾向が見られる。
・読書が好き、読書時間が長い、学校や地域の図書館に行く頻度が多い』

なるほど、うなずけます。
表彰式で受賞者が醸し出した理知的な雰囲気。読書と学力には相関関係があるようです。第47回目を迎えた“本の森たんけん”。弊社として、この事業をこれからも大切にしていかなければならないと改めて思います。なお、前述の中学校からも、これまでたくさん応募していただいています。(平26.11.20)

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