社長ブログ

秋のイベント「芋煮会」と「大正琴発表会」

2017.10.27

 暁の ひやゝかな雲 流れけり (正岡子規)
「秋冷」という言葉がふさわしい季節となりました。暦のうえでは季節はもっと早く流れ、もうすぐ「立冬」を迎えます。「冬」という言葉を聞いただけでも、「ああ、またつらい冬がやってくるな」と、ちょっとネガティブな気持ちになってしまいます。
しかし、この肌寒い時期には温かい汁物が一番です。なかでも「芋煮」はどこの家庭でも食卓に上がる山形のご当地グルメではないでしょうか。
CIMG0434%20%28220x165%29.jpg今月初めに、取引先メーカー様との懇親芋煮会を山形市内の馬見ヶ崎川原で開催しました。13社のメーカー様から社長様はじめ多くの方々からおいでいただき、当社社員合わせて50名以上の大芋煮会となりました。メーカー様にはご多用中のところ、また遠路山形までおいでいただきましたことに厚く御礼申し上げます。
芋煮は江戸時代に全国各地での農村部で始まった料理と言われています。芋煮会自体は各地でその発祥についてさまざまな説があります。ここ山形では、江戸時代、最上川舟運が盛んだった頃に舟運の終着地である中山町長崎で船頭達が地元の里芋と積んできた棒鱈を煮て食べたことを起源とする説が有力のようです。明治以降には、軍隊や学生達が川原で芋煮をするようになって定着したとのことです。
CIMG0463%20%28165x220%29.jpg思い出すのは、50年ほど前に中学校で行った学年芋煮会です。場所は山形市東側の馬見ヶ崎川原、学校は山形駅の西側。班ごとに準備した食材や鍋、薪などをリヤカーに積み、川原まで1時間以上掛けて街の中をみんなで延々と引っ張っていきました。河原の石でかまどを作り、川の水をくんで沸かし、わいわいとおしゃべりしながら薪をくべ、楽しく調理したことは忘れられない思い出です。その時食べた芋煮の味は、今思い出しても格別でした。
さて、メーカー様との芋煮会ですが、あいにくの雨模様の空でしたが賑やかに開催することができました。メーカーの皆さんからは火起こしから味付けまで自ら調理していただく体験型芋煮会を企画しましたが、本社社員の活躍もあり、見事な芋煮を完成することができました。芋煮もさることながら、今トレンドの芋煮カレーうどんに、メーカーの皆さんからは「絶品!」「めちゃおいしい!」という大好評の声が聞かれました。芋煮もそうですが、大鍋で野外でわいわいと楽しく作る料理ほどおいしいものはないなと改めて感じたところです。メーカーの皆様、本当にありがとうございました。また、この日のために準備いただき、後片付けまでがんばっていただいた社員の皆さんにも心から感謝申し上げます。
DSC_0039%20%28220x124%29.jpg次に、「琴城流大正琴山形県愛好会発表会」です。昨年、第30回となる記念大会を盛会のうちに開催することができました。今年は第31回、新たな時を刻む発表会となりました。出演者数は280人ほどと少なくなってきていますが、会員の皆さんのエネルギー、活力には目を見張るものがあります。若さ、バイタリティーの源は、きっと毎日、大正琴に勤しんでいられるからに違いありません。力強くも繊細な音色に、郷愁、ノスタルジーをあらためて感じたところです。
開会のあいさつでこんな話をしました。「琴瑟相和す(きんしつあいわす)」という言葉があります。「瑟(しつ)」とは古代中国の弦楽器で大型の琴だそうです。「琴」と「瑟」をいっしょに弾くと音がよく調和することから生まれた言葉で、夫婦が極めて仲むつまじいこと(うちはほど遠いですが)、兄弟や友人の仲がとてもよいことを表しています。
DSC_0041%20%28220x124%29.jpg大正琴会員の皆さんの演奏活動を表している言葉だと思います。これからも大正琴の演奏をとおして、「調和する」「仲良くする」愛好会であって欲しいと願っています。そんな話をしたところです。
家元には、8月に肩にけがをされて療養されている中、わざわざ山形までお越しいただき演奏もしていただきました。重ねて深く深く感謝申し上げます。
また、成功裏に終了することができたのも、指導員の先生方、本社大正琴担当はじめお手伝いいただいた全社員のおかげです。あらためて感謝申し上げます。
来年は「のど自慢」はあるかどうかわかりませんが、また楽しい演奏会にしていきましょう。みなさん、お疲れ様でした。(2017.10.27)

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