社長ブログ

今季最大の寒波  ~ 降り続く雪・雪・雪 ~

2025.02.17

 何年ぶりになるのでしょうか。
 降り続く雪・雪・雪。

 2月上旬、今季最大の寒波が襲来し、県内各地はもちろんのこと日本の至る所で大きな影響を及ぼしました。今季の寒波の特徴として挙げられるのが、積雪量の多さです。気象庁のデータによれば、北村山と最上地域では一日最大80センチの積雪が観測され、これが交通機関や生活に大きな影響を及ぼしました。山形新幹線やJR羽越線が運休し、多くの人が移動手段を失いました。また、酒田市では約900戸が停電し、暖房器具が使えなくなるなど、生活にも大きな支障が出ました。山形市内でも、除雪の遅れが目立ちました。前半はさらさら雪でしたが、降り続く雪の重みでどんどん硬くなり、除雪による置き雪と相まって相当な重さとなりました。また、後半は重く湿った雪となり、雪かき作業をさらに苦しめました。

 今季の寒波の原因は、シベリア高気圧が強まっていることと、寒冷前線が停滞していることによるとされていますが、これも異常気象の影響なのでしょうか。聞き慣れない専門用語を頻繁に耳にするようになりました。特に、『日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)』という文言は、よくわかりません。平たく言えば、日本海側では寒気が集中的に流れ込むことで、山形県を含む地域で豪雪が発生しやすくなっていることなのでしょうが、どのような状況下で起こるのか、昔からあったのか、防ぐ手立てはないのか、諸々と気になります。気にしてもどうしようもないことなのかもしれませんが、気象学や科学、AIの発達が加速しているにもかかわらず、自然に対する無力さを感じます…。

 太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。

 有名な三好達治の詩「雪」です。教科書にも載っていました。
 詩の味わい方は千差万別。解釈は十人十色です。学校では、自然の中で暮らす人間の描写として習ったことを思い出します。「無力さ」などということ自体、思い上がった考えなのかもしれません。

 雪がコンコン降る。
 人間は
 その下で暮らしているのです。

 詩のタイトルは「雪」。山形県山元村(現在の上山市)の中学校卒業生の文集『山びこ学校』の巻頭にある詩です。まさしく、その通りです。稚拙な自分の考えを見つめ直させる奥の深い「詩」です。

 本県では、7年前の2018年にも大きな寒波が襲来しましたが、その時の最大積雪量は50センチ程度だったと言います。日本で最も降雪量が多い県は青森県です。特に津軽地方は豪雪地帯として知られており、毎年多くの積雪を記録しています。青森県と比較すると、山形県の積雪量もかなり多いことが分かりますが、今回の寒波ではそれを大幅に上回る積雪量が観測されており、特に交通機関への影響が顕著でした。本日から再び大雪が予想されており、特に庄内地方では最大風速30メートルの暴風雪の予報が出ています。
 すでに立春を迎えていますが、春はまだ遠いようです。<令和7年2月17日 NO.23>

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