社長ブログ

一括りし差別

2008.05.23

「75歳以上一括りし差別 後期高齢者医療制度 無神経な官製政治」と、久しぶりに胸のすくような見出しの記事に出会いました。5月21日の山形新聞夕刊です。北沢栄氏の「思考の現場」の論文です。
4月25日のブログで、無着成恭さんが「後期高齢者」を「高貴高齢者」と言っていたということを書きました。そうしたら、北沢氏も、「なにより『後期高齢者』という呼称が、この制度の官製ぶりを照らし出す。本来なら、もっと人間的な法律の呼び名が考えられたはず。どうせなら『後期』ではなく、長寿を称え『高貴高齢者』とでも呼ぶべきであった」と。
氏は続けて、「官僚が無神経に人の意気を挫く法律用語を考え、その不快な響きの役所用語を平気で採用した政府を、高齢者はどう受け止めるであろうか。福田内閣は同制度施行前にその反応すら、想像もしなかったのだろう。驚くべき“鈍感内閣”と言うほかはない」と厳しいのです。
氏は、この制度の問題点は、「老人を若い層から隔離して一括りに扱う『差別の考え』と『厄介者視』に基づいていることだ」と言います。その「一括り」は、「高医療費世代」という括りであり、その意味からでしょうか、65歳から74歳までの重度障害者もこの括りに入れられています。重度障害者をも一括りで差別する制度なのです。
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「一括り」と言えば、教育界にも、「不快な響きの役所用語」がたくさんあります。その筆頭が「指導力不足教員」でしょう。文部科学省は、『「指導力不足教員に関する人事管理」に関する調査研究事業』というものを、平成12年度から始めたのです。
この調査研究事業を通して、平成16年度にはすべての都道府県、政令指定都市で「指導力不足教員に関する人事管理システム」というものが作られました。今では、各県ごとのシステムで、指導力不足教員の「認定」、指導力不足教員に対する「措置」が行われています。
なんか、一括りして、こういう人たちだ、何とかしなければと差別しているようで、なんか似ているなあ。制度があるから何とかして「指導力不足教員」を「認定」しなければ、なんてならないでしょうね。
なお、山形新聞声欄に、大阪市の浜野義四郎氏が「新医療制度の名変更は粉飾」の題で投稿していました。国民の非難にあわてた厚生労働省が「後期高齢者医療制度」を「長寿医療制度」と名前を変えたのは「本質的な問題から国民の目をそらそうとする一種の粉飾」と断じています。
85歳の浜野さん、本当にお元気で、見事な論理の展開、たくみな表現力、まさに高貴高齢者です。

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