社長ブログ

入学式に行って来ました

2008.04.10

4月9日は、たくさんの小学校で入学式が行われたようです。天気にも恵まれ、暖かな春の陽ざしが、新入生を祝福しておりました。入学式の主役はもちろん新1年生です。体育館正面に緋毛氈のひな壇が作られ、新1年生はそこに並び、在校生と対面します。
新1年生の後ろ、体育館のステージの背面には国旗、そして、校旗と大きな飾り花。演壇はステージを降り、ひな壇の左右に一つずつ置かれています。正面に向かって左側には校長先生はじめ学校の先生方、右側には来賓が並びます。挨拶は、新1年生を見上げる形で、フロアーに置かれたそれぞれの演壇で行われました。
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新1年生が主役です、ということを形にすればこうなるという式場です。開式の言葉に続いて、「国家を歌いましょう」という司会の言葉、オーケストラが重々しく前奏を奏で、国歌を歌いました。一生懸命に歌う在校生、保護者、来賓と好対照に、驚いたような顔でじっと聞き入る新1年生の顔が印象的でした。
4月4日のブログに、『君が代を「歌えるよう指導する」こと、という修正』について書きました。主旨は、パブリックコメントとして一部の意見により書き換えられたいくつかの項目は、本当に全国の実態に即したものなのだろうかということでした。山形の学校の入学式では、まさに、しっかり歌う在校生の姿とこれから歌えるようになる新1年生の姿とがありました。
私が担任したずっと昔の新1年生に比べ、今の新1年生は大人だなあと改めて思いました。ちょろちょろ動き回る子どももいませんし、おしゃべりもしませんし、もちろん、泣いたりわめいたりする子はいません。そのわけを、私は知っています。
それは、伝統なのです。山形の学校では、学校生活で行われるあらゆることを、人との関わりの中で心を込めて行うように、具体的な関わりの場で、繰り返し、厳しく指導されます。入学式は、新1年生を心を込めて迎える式であり、お辞儀をするのも、国歌や校歌を歌うのも、お話を聞くのも、すべて、新1年生のためだということを、在校生はもちろん、保護者も、地域の人も分かっているのです。
そういう雰囲気、君たちを待っていた、とてもうれしいというたくさんの人々の思いが、式場にあふれ、新1年生をつつみこみ、新1年生は一人でにしっかりするのです。
最後に、在校生が見事な合唱をプレゼントしました。去年の新1年生だった2年生は、それこそ元気いっぱい、そして上級生と心を合わせて歌っていました。1年間、たくさんの人との関わりの中で生活して成長した姿です。新1年生を迎える喜びにあふれ、心を込めている姿です。
ますますしっかりと歌に聴き入る新入生を見ていて、歌うということはこういうことなのだ、子どもが育つということはこういうことなのだと、改めて思いました。

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