社長ブログ

素人なんだから

2014.02.07

ここ数日間真冬日が続く中、今朝も近所の小学生が元気な声であいさつをしてくれ、駆け足で登校していきました。寒さが吹き飛ぶ気持ちになります。
先日、ある中学校で、来年度新入生の保護者の皆様方とお会いする機会がありました。子どもさんを中学校に入学させることに不安をお持ちの皆様に、一面から見れば、という前提で、失礼を承知でお話し申し上げたことがあります。
『親も先生も子育ての素人。でも、子育てに失敗はない』です。
何と失礼な言い回しでしょうか。でも、伝えたい気持ちは以下の通りでした。
~子どもを授かれば親だけれど、事前に子育ての練習をしたわけでなく、親は間違いなく、子育ての素人。2人目、3人目でも、2回目、3回目の経験に過ぎず、しかも、1人目に通用していたことが2人目には通用しないことも多い。「こうした方が良かったかな」とか、「余計なことを言ってしまったな」とか、何年経っても、「うまくいかないな」と思ってばかりいるのが現実。もちろん、30歳代の子ども3人を持つ私も、同様。
box2.jpg学校の先生も同じかと思う。今担任をしている子ども達は、入学時初めて自分の生徒になり、2年生になっても、その育ちについては、2年目の経験に過ぎない。授業や活動を通して、僅かな時間しか関わることができないし、うまくいかない毎日の繰り返しではないでしょうか。
だから、親も先生も、「良い親・良い先生」になるためには、ずーっと勉強や努力を続けなければならない。
でも、素人なんだから、と腹を決め、子育て(指導)を巡って心配し、悩み、良い方向に向かって改善しようとしている限り、「子育てに失敗」ということは絶対にない。そう断言できるのではないか。
むしろ、素人であることを逆手にとって、一人で抱えず、「素人同士」がタッグマッチを組んで一緒に仲良く子育てに当たればよい。背中の重みを分かち合えばよい。素人同士の組み合わせは、「親と先生」だけではない、「親同士」もあるし、「先生同士」も勿論。「自分の子どもだから、自分の学級の生徒だから、自分が何とかしなければ…」も大切だけれど、可能な限りさらけ出し合って、知恵を絞り合って…。~
知識経験と熱意をもって指導にあたっている先生方を前にして、子どもさんを最も大切に思い慈しんでいらっしゃる保護者の皆様に、お許しを請いながらそんなことを申し上げました。
社会のいろんな様相の中で、子ども達を取り巻く大人みんなが仲良く、心に余裕を持って、成長を見守り続けたいな。近所の小学生の登校姿を見送りながら、改めてそう思った今朝でした。(平26.2.7)

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