楽しく暮らす
2015.06.29
自宅の狭い庭に、毎日古米を撒いています。そのせいか、明るくなると「チュンチュン」と雀たちの賑やかな声が聞こえてきます。心なしか日に日に仲間が増えているようで、おとぎ話「舌切り雀」のお爺さんになった気分です。幸いおとぎ話と違って、我が家のお婆さんも、一緒に雀たちの来訪を楽しんでいます。
今月中旬、琴城流大正琴の全国大会が開催されました。会場は渋谷のNHKホール。我が山形県愛好会からも総勢約90人が、3台のバスに乗り込み、二泊三日の日程で出かけました。片道5時間を超えるバス旅は、それなりに体力を消耗するはずです。しかし、本県会員の皆様はすこぶる元気。気力体力ともに十分の方々が参加したとはいえ、高齢の方で80歳代前半、多くの方は65歳以上(詳細は不明)。目的意識があって、前向きに過ごしている方々の逞しさに触れさせていただきました。
紅白歌合戦が行われるステージで、2日間にわたり4,200人を超す方々が演奏しました。ほとんどが女性。艶やかな衣装で大正琴を奏でている皆様を見ながら思いました。多くの方は、自分の時間が持てるようになった頃からようやく…、なのでしょうね、と。そして、家庭状況やら諸条件が整っている今だからこそ、緊張の中にも楽しい時間を過ごすことができ、幸せを満喫されているのだろう、と。
先日、知り合いの営業マンと雑談する中で、帰宅時間が話題になりました。中堅どころのバリバリの方です。早上がりの日は勿論あるそうですが、夜の10時11時は珍しくないとのこと。しかも土日は仕事が最も忙しいそうです。時間的にも体力的にも極限まで追い詰めなければならない時期・年代があることは、職業人ならば誰しもが理解できるでしょう。ただ、その真っ直中にいる方々には、「趣味」に費やす時間も気力も、無いのだろうと思うと、勝手ながら心配してしまいます。
当社社員の皆さんも、緩急はあるにせよ繁忙な毎日を送っているのは確かです。もしかすると仕事主体の毎日になっている人もいるかもしれません。でも願わくば、仕事量と同じくらいかそれ以上たくさん“ 楽しい時間”を過ごしていただきたいところです。先日、ある社員にその旨話したら、「仕事してるのが楽しいんです」と言われてしまいましたが。(平27.6.29)