Jリーグ開幕から30年
2022.05.16
今から30年前、1993年(平成5年)5月15日。今はもうない昔の国立競技場。Jリーグ開幕戦「ヴェルディ川崎」対「横浜マリノス」。満員の59,626人の観客が見守る中、午後7時30分、試合開始のホイッスルが鳴り響きました。この日から日本サッカー界は大きく変わりました。これまでは、ほぼアマチュアの社会人リーグしかなかった日本に、ついにプロのサッカーリーグが誕生したのです。
この日からさかのぼること2年前、1991年にJリーグ機構が発足し、オリジナル10(テン)と言われる最初のJリーグ10クラブが発表されました。この時から、Jリーグは注目を集め、2年後のリーグ開幕に向けて、Jリーグのロゴを使った多くのグッズ類が売られるなど、徐々に機運が高まっていきました。
開幕当時は異常なほどのJリーグブームで、開幕戦は当然、全ての試合で、チケット入手が困難で、チケット発売の前日から泊まり込みをして並ぶなど、ちょっとした社会現象になりました。
当然、どの試合も満席で、日本のサッカー界が経験したことのない、突然海外のプロリーグのスタジアムにいるのではと錯覚するような熱気に、選手も観客も異常に興奮し、ハッスルプレーの連続で、地に足がついていないような落ち着かない感じの試合が多かったのですが、見ていてワクワクするエネルギッシュなサッカーが展開されました。
あれから30年。今では、Jリーグは、J1~J3の三つのカテゴリーを持ち、J1には18クラブ、J2には22クラブ、J3には18クラブが所属しています。その数からもわかるように、日本の全地域(現在38都道府県)にJリーグに所属するクラブがあり、地域密着型のクラブ運営がなされ、地域に愛される存在になっています。ここ山形でも、「モンテディオ山形」は県民あげてサポートするクラブとしてすっかり定着し、ある意味山形の顔になった感すらあります。
一方、オリジナル10のクラブのうち、J1に残っているのは7クラブ。開幕戦を戦った「ヴェルディ川崎(現在は東京ヴェルディ)」と「ジェフ千葉」は、現在J2で、なかなかJ1に上がれない状況にあり、また、「横浜フリューゲルス」はクラブそのものが消滅し、一緒に横浜ダービーを戦った「横浜マリノス」がフリューゲルスのFを引き継ぎ、クラブ名を「横浜Fマリノス」に改名しています。
先日、「Jリーグ発足30年」というニュースが流れ、久しぶりに1993年5月15日の開幕戦の映像が流れました。私のブログをアップする日が、毎月1日と15日を予定しているので、「同じ日付」と思い今回取り上げてみました。(今月は15日が日曜日なので16日になりますが…)
あの日から「もう30年も経ったのだなぁ」というとても懐かしい気持ちで、今回文章を作成しました。
追伸 1993年5月15日の翌日、5月16日。当時勤務していた中学校の花山少年自然の家での宿泊学習第一日目。その夜、夜間ハイキングの最中、真っ暗な花山の山中に、サッカー部Y君の「オーレー! オレオレオレ!」の絶叫がこだましたのを忘れることができません。
写真:私が持っている、開幕戦で横浜マリノスが着用したのと同じレプリカユニフォームと愛用のバックにぶら下げていたヴェルディ川崎の当時のキーホルダーです。