社長ブログ

警報級の暴風雪で思い出すこと

2023.02.01

ここ山形では、クリスマス寒波の後は、たいした雪は降らず、このまま雪のない冬で終わることを期待しましたが、そうは問屋が卸さない。先月24~26日にかけて、「10年に1度」レベルの強烈な寒気が襲来し、警報級の暴風雪に見舞われ、いつもの真冬に逆戻りしてしまいました。
この警報級の暴風雪という言葉を聞くと、必ずと言っていいほど、私は、大学入学直前に経験した「ジョージ・ベンソン事件」(個人的な事件です)を思い出します。

それは、1978年、今から45年前の話です。大学浪人で予備校生だった私が、ようやく手にした東京にある某大学の合格通知。入学金、授業料も全て振り込み、入学に必要な書類の提出を残すのみとなりました。 提出期限は3月2日午後3時。同じ3月2日午後7時から、中野サンプラザで、アメリカのジャズミュージシャン「ジョージ・ベンソン」の日本公演が開催されるので(チケットは購入済み)、前日の3月1日の夜行急行『出羽』(酒田駅20:05発→天童駅22:02発→上野駅5:02着)で東京に行き、余裕を持って入学手続きをした後、夜は「ジョージ・ベンソン」のコンサートを満喫する予定でした。
しかし、3月1日になると、天気予報通り天候がどんどん怪しくなり、警報級の暴風雪が北日本と東日本を襲いました。夜行急行『出羽』の始発駅のある酒田市では、最大瞬間風速が29.0m/sという大嵐になり、『出羽』は運休。ネットなどない時代なので、運休情報を入手できたのは午後9時過ぎ。翌日も列車ダイヤのめど立たずの情報。「まずい。手続きが…」(焦り…)。 
夜10時、意を決して「まずは仙台まで行こう。仙台からは何か交通手段はあるはずだ」とタクシー会社に電話しましたが、夜中に暴風雪の中、仙台まで行ってくれるタクシー会社はなく、困り果てていると、Tタクシー会社の運転手さんが行ってくれるというので、夜中の11時に暴風雪の中を仙台に向け出発しました。除雪もされていない猛吹雪の国道48号線を強行突破! 仙台市内に入ると風は強いものの全く積雪なし。「よし! 期待できるぞ」と仙台駅に向かうと、真夜中の1時頃ですが、駅には明かりがつき、中に入ることができます。なぜ開いているかというと、ほとんどの列車は運休なのですが、二つの列車が大幅に遅延して運転していたので、たまたま開いていたのでした。その列車の一つが、青森駅始発14:00、仙台駅到着が18:21の上野駅行き特急『はつかり』で、到着時刻は未定ということです。駅の待合室で待つこと5時間。朝方の6時頃、ようやく『はつかり』が仙台駅に到着しました。『はつかり』なら仙台駅から4時間で上野駅に着きます。「間に合いそうだ」と少し安堵。しかし、順調だった『はつかり』も、福島駅で結構長く停車したと思ったら、「郡山駅まで各駅停車として一般客を乗せる」という車内アナウンス(やばいかも…)。郡山駅を出発した後は順調でしたが、黒磯駅手前の聞いたこともない小さな駅で再び停車。「強風の影響で列車ダイヤが大幅に乱れているため、出発のめどはたっていない」という車内アナウンス(手続きとコンサートの二兎を追ったのが間違いだった。後悔…)。停車すること1時間ちょっと。幸運なことに『はつかり』は再び動き出し、その後は順調に運行し、無事上野駅に到着。午後2時過ぎ、入学手続きをギリギリで終了することができました。
※追伸 予想通り「ジョージ・ベンソン」のコンサートは睡魔に負けた時間帯が多々ありました。

写真 済生病院東側の馬見ヶ崎川を優雅に移動する白鳥5羽、1月31日8:40撮影

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