社長ブログ

別れと出逢いの季節  ~ 一期一会の心で ~

2024.04.01

 希望の春。日本では、卒園や入園、卒業や入学、転勤や入社を迎えるこの時期。人生の節目となる大事な区切りの季節です。時と場が替わる「別れと出逢いの季節」。そして、今日は4月1日。新年度のスタートの日。多くの職場では、大きな期待の中で素晴らしい出逢いがあったに違いありません。もちろん、少なからず不安が入り交じる複雑な心境もあったことでしょう。

 いつの頃からでしょうか。
 別れと出逢いを強く意識するようになったのは…。記憶を遡ると、中学時代に出逢った詩が浮かんできます。今は亡き恩師からのメッセージでした。

 

出会いを謙虚に

何のめぐりあわせなのだろう
こんなに 人がいるのに

だれのはからいなのだろう
こんなに 短い人生だというのに

いま ここに はじまる 人との出会い
たった一度しかない生命の中で
はからずも ともに 生きる この一年
ふしぎな この人たちの出会い

これまでのなつかしい思い出
これまでの忘れられない人たち
これら 過去の思いを 心にひめて

きょうという日を かみしめよう
きょうという日を たしかめよう

出会い あたらしい
ひととの 出会いが
ときとの 出会いが

いま ここに はじまる

 

 卒業や入学の意味も考えないでいた自分、別れや出会いなど意識しないでのほほんと生きてきた自分に、強烈に響いたのを覚えています。多感な時期に、心を揺さぶられる体験が、いかにその人の人生観まで変え得るのかと感じます。思春期という、感性が研ぎ澄まされる時期だからこそ、よい出逢いがより大切になるのではないかと思うこの頃です。
 私たちは、生きている間に何度別れを体験しなければならないのでしょうか。切なく悲しい友との別れ、恩師や同僚、教え子たちとの別れ、時には身を切られるような肉親との別れ。人との出会いに胸をふるわせ、ふれあう喜びを全身で味わうことができるのは、そんな別れのつらさを十分に知っているからかもしれません。生きている限り、避けては通れない大切な人々との別れ…。それに耐えながら、人はそばに人がいてくれる幸せに目覚めていくのではないかと思うのです。
 一期一会…一生に一度、ただ一度の出会いと考えて常に誠をつくすべきだとする考え。一期一会、私は、この思いが好きです。この思いを大切に生きたいといつも思っています。「ひと」も「とき」も、みんな一期一会。だから、「ひと」も「とき」も惜しみます。社員の皆さんとの出逢いを大事にしながら、会社に関わるすべての皆様との出逢いに感謝し、大切にしてゆきたいと思っています。<令和6年4月1日 NO.2 さわやかな風の中で>

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