「師走」には「師」のために走っています
2007.12.17
この季節になると、「いよいよ師走で、先生方もたいへんですね」なんていう会話が聞こえてきたりします。私も学校に勤めておりましたので、よく言われて、「そうなんです、忙しくて」などといっておりました。12月に、先生方は本当に忙しいのですが、でも、先生はあまり走らないのです。「師走」の「師」を「先生」と考えてそう言うのでしょうが、学校の先生のことではないようです。では、だれが走るのかと調べてみると、お坊さんの意味の「師」ではないかという説がありました。
お坊さんは、お盆と正月前には檀家をまわってお経をあげます。たくさんの檀家をまわるものですから、師が走るということで、師走となったというのです。なるほど、確かにこの時代ですから、足で走ってはいませんが、車で走ったり、中には、ヘルメットをつけて、衣をたなびかせて、バイクで走っておられる師も、お見かけします。でも、それならどうして、8月は師走ではないのと言う声が聞こえてきそうです。
いろいろインターネットを探していたら、仕事が終わる、「為(し)が果(は)つ」が語源だというものがありました。なるほどと思いました。我が社は、1月から12月までの1年を事業年度としております。したがって、毎年、12月が「為(し)が果(は)つ」となるのです。そうなのです。走るというなら、我が社の社員こそが走るのです。
昔の人は本当に偉いというか賢いというか、歳の終わりの節目に特別の思いを込めました。その節目のはじめには、「さあ、師走だ、目標どおり良い結果となるように仕事を終わすぞ!」と気合いを入れます。そして、その終わりには、「今年は、良い仕事ができた。よくがんばった。でも、もっとできる、来年は、ここをがんばるぞ!」と振り返るのです。
師走のこの時期、教育用品の社員一同、今年一年の締めくくりに、それこそ「為(し)が果(は)つ」、「為(し)が果(は)つ」と走りまわっております。山形の子どもたちのために、山形の学校、先生方のために「最高のものを、優れたものをお届けする」、そういう気持ちで、師のために走っております。