沖縄慰霊の日に
2008.06.23
今日は6月23日、沖縄慰霊の日です。先週の会議で沖縄学校用品の福山さんに会いました。沖縄学校用品では、沖縄を訪れる修学旅行の生徒たちのおみやげに、「沖縄から『平和・人権』を考える日」というクリアホルダーを作っていました。それをいただきました。
6.23「慰霊の日」はもちろんですが、なかに4.28「屈辱の日」というのがありました。「サンフランシスコ講和条約発効。日本の独立とひきかえに、沖縄が日本から切り離された」。そして、もっとも新しいのが、9.29「歴史教科書問題を考える日」です。
去年の今日、会議で石垣島にいました。島の人たちは花を携えて町内毎の慰霊祭の会場に向かっていました。帰りの石垣空港ロビーのテレビで、慰霊祭の中継をみました。ちょうど、沖縄尚学高校付属中学2年の匹田崇一朗君が、自作の詩を朗読していました。
写真の中の少年
何を見つめているのだろう
何に震えているのだろう 写真の中の少年
周りの老人や女性、子供は
身を寄せ合って声を殺しうずくまっている
後ろでは逃げ出さぬようにと鋭い眼光で見張るアメリカ兵
その中で少年はひとり一点を見つめている
何を思っているのだろう
写真の中の少年は、匹田君のおじいさんでした。米軍の砲撃から逃れるために座間味島の防空壕に隠れていたおじいさんたちは、とうとうアメリカ兵に発見されました。母親の後ろについて入り口まで出ていったその時、その写真は撮られたそうです。2年前に亡くなったおじいさんに聞いたことをもとにして、この詩は作られました。
僕がいる
必死で生き抜いてきた少年がいたから
僕がいる
僕はその少年から受け継いだ
命のリレーを大事に絶やすことなく
僕なりに精一杯生きていこう
また少年から聞いた
あの忌まわしい戦争の話を風化させることなく
語り継いでいこう
今年の128人を加えて、沖縄戦犠牲刻銘者は24万734人となったそうです。匹田君の言葉のように、「あの忌まわしい戦争の話を風化させることなく語り継いでい」くことを誓う日が「慰霊の日」です。
沖縄では、今年は戦後63年となる「慰霊の日」でした。そうなのです、昭和20年生まれの私は、いつも終戦の年を背負って生きていくのです。