社長ブログ

ホワイトアウトの恐怖

2021.02.01

先月1月19日に、ホワイトアウトが原因と思われる車140台が関係する多重事故が、東北自動車道の古川ICの北2kmの地点で発生しました。インタビューを受けていた運転手は「全く前が見えなかった。怖かった」と当時の様子を語っていました。
私もホワイトアウトを何回か経験しました。その度に、「このままでは何かに衝突する!」「しかし、止まったら、後ろから追突される!」とどちらを取るか心の中で葛藤しながら、のろのろと、ほとんど山勘で車を進め、なんとか切り抜けた時、「よく無事だったなぁ」と事故に遭わなかった偶然(ある意味奇跡)に感謝したものでした。
初めてホワイトアウトを体験したのは、教員になって2年目の冬、鶴岡であったサッカーの研修会の帰り道、月山道(国道113号線)でのことでした。第1トンネルを出たあたりで、瞬間的に白い海の中に落ちたような感じになり、自車のボンネットすら見えない状況に恐怖を感じました。しばらく、のろのろと車を進めましたが、動物的勘で「何かにぶつかりそうだ!」とブレーキを踏んで完全に停車する寸前、地吹雪が一瞬途切れて視界が広がりました。目の前にあったものは、橋の欄干です。「あぶねぇー!!」。地吹雪の恐ろしさを十分過ぎるほど学習しました。
それから、はっきり覚えているだけで、庄内で4回(鶴岡、三川、櫛引、湯殿山)、尾花沢山刀伐峠付近、東北自動車道の松尾八幡平付近でホワイトアウトの恐怖体験をしました。いずれの場所も、地吹雪によるホワイトアウトです。
DSC_1042copy.JPG1回だけ、地吹雪ではなく、雪がガンガン降ってくるために発生したホワイトアウトを経験しました。2012年2月2日の朝です。大雪のため、JRがストップしたので、子供を山形市内の高校に送ってから、勤務校(鳥海小学校・中中学校)がある山辺町に向かいました。7時半頃、山形市との境界にある大塚地区を通過したあたりから、大雪でどこが道かわからない程の積雪に追い打ちをかけるように、空から、バケツをひっくり返したような(そんな表現あるのかわからないが)大量の雪が降ってきてホワイトアウトになりました。地吹雪と違い、自車のボンネットや信号らしきもの(赤か青かは判別不能)はなんとなくわかるのですが、それ以外の全てが真っ白な世界です。止まるわけにはいかず、のろのろと車を進めました。ようやく、白い悪魔の中に、山辺町役場の建物がうっすらと見えたとき、「助かった…」と少しほっとしたものでした。
その日は記録的な大雪でした。県道18号線は、私が通過した後、平橋付近でなだれが発生し、本校の先生2人が前と後ろを雪崩で塞がれ立ち往生し、4時間後救出されました。
また、その平橋付近の「のり面」のなだれ防止作業のため、1週間もの間、県道18号線は北垣と大蕨間で通行止めになりました。私は天童から、一端山形市に向かい、山形二中、大曽根小を経由するコースを通勤するはめになりました。(なぜ、山辺の学校に勤務しているのに、山形市の西バイパスの渋滞の中にいるのか…と、ぼやく日々が1週間続きました)
※写真は今朝(2月1日、-7.8℃)馬見ヶ崎川の川面からのぼる湯気(蒸気霧)です。(2021.2.1)

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