社長ブログ

3・11 あれから11年

2022.03.11

3月11日。早いもので、あの東日本大震災から、区切りの10年が経ち、そして、また新たに1年が過ぎました。
一方、新型コロナウイルスの感染危機が始まって、まるっと2年が経過します。今もって、全国的な第6波が収まらず、毎日新型コロナウイルス関連のニュースは流れます。そのためか、3・11が近づいていますが、東日本大震災に関する報道は例年よりも少なく感じます。なんとなく、東日本大震災の記憶の風化がより早まってきているようにも思えてなりません。

「震災」と「コロナ」。この二つは全く違うのに、似ているところがあると思います。
それは、その災害の真っ只中にいるときは「早く日常がもどってほしい!」と願う気持ちが、どちらも同じだからです。
また、卒業式や退職する先生方の送別会も、中止か規模縮小になったことも似ています。

11年前の震災直後の卒業式。被災された地域では、卒業式などしている余裕はなかったと思いますが、ここ山形では、なんとか卒業式はできました。しかし、卒業生の保護者による「卒業祝賀会」は、やれる状況にはありませんでした。一つは、この未曾有の災害の中、お祝いなどできるわけはないという心情の面で、もう一つは、ガソリンや電気の供給さえもままならない中、食材の確保がむずかしいという物理的な面で、祝賀会の開催は困難でした。
また、退職した先生方は、職場の送別会もなく、静かに学校を去って行きました。

新型コロナウイルスによる全国一斉の臨時学校休校が突然始まった2年前も、そして昨年も、通常の卒業式はできず、出席者を限定した式となり、卒業祝賀会も見送られました。
そして、退職した先生方は、職場の送別会どころか、場合によっては全児童生徒が一堂に会する「お別れ会」もなく、長年勤務された教育現場を去って行きました。

災害がなければ、普段通りの3月であれば、卒業生も退職の先生方も、祝福と感謝の中で、盛大に見送ってもらえたはずなのに、と思うといたたまれない気持ちになります。

話は変わりますが、今、世界的に石油価格(当然ガソリン価格も)が、驚くほど上昇しています。コロナ禍からの回復基調で需要が高まっていること、OPEC諸国が増産を見送っていることなどに加えて、ロシアによるウクライナ侵攻やその経済制裁の影響が大きく関係しています。
これから先、ガソリン価格はどこまで上がるのか、いやいや、ガソリンは買えるのかなどの不安が頭をよぎると、11年前の、夜中にガソリンスタンドに並んだあの悪夢がよみがえってきます。
「早く日常がもどってほしい」と冒頭で触れましたが、平和なときは感じない日常のありがたさ。そのありがたさを改めて気づかされた、11年目の3月11日です。

写真① 春近し…。自宅2階から奥羽山脈の登る日の出と街並み(3月5日6時51分)
写真② 舞鶴山の愛宕沼から夕暮れの温泉街を望む(3月10日17時26分)

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